質問:皮膚癌の予防法について教えてください
皮膚科のGuo Chunying医師が答えます・・・
皮膚癌は米国における最も一般的な癌であり、世界的に重大な死因の1つになっています。太陽の有害な影響について警告されているにも関わらず、毎年100万人以上の人が非黒色腫型皮膚癌を発症しています。皮膚癌、黒色細胞腫(メラノーマ)は、過度の紫外線暴露に関連し、強い日差しや、日焼けサロンの有害な光線が原因となります。
予防は早期に開始すること!
太陽による皮膚の損傷を防ぐためには、幼い頃から皮膚を保護することが重要です。親は、太陽の有害な紫外線から子供たちを保護することに、特に注意を払う必要があります。小児期における過度の日光曝露がその後の人生で皮膚癌を発症するリスクを増大させることを示唆しています。それにもかかわらず、日焼けは、欧米人の若者の間ではまだ流行しています。ほとんどの十代の若者たちは、日焼けした肌はお洒落に見えるだけでなく、健康に見えると思っているのです。この考え方を変えるには、我々が日光暴露の危険性や、日焼け防止の重要性について、子供や若者を教育することが必要です。
太陽から身を守る!
たった1つの日焼けによる水ぶくれでさえ、生涯における皮膚癌やメラノーマを発症する可能性を倍増、あるいはさらに悪化させます。太陽の下で1日を過ごし、皮膚が少しピンク色になっただけでも、皮膚は損傷されていて、皮膚癌を発症するリスクが高まります。皆様は、太陽の下で過ごす場合は、なんらかの保護をするべきです。
最良の予防法は、太陽の下では常に日焼け止めを塗布することです。日焼け止めは、外出前の少なくとも20分前に塗布し、水泳のあとや、タオルで擦ったあとにはもう一度塗りなおす必要があります。その後、2時間ごとに再度塗りなおします。
SPF(日焼け防止指数)は、UV放射から皮膚を保護する日焼け止めの能力の尺度です。SPFが高いほど、お肌を守る効果が高くなります。SPFは、紫外線を浴びた際に皮膚にできる赤い斑点ができるまでの時間を何倍に長く出来るかを表したものです。たとえば、日焼け止めを塗っていない皮膚が赤くなるまで10分だとして、SPF30の日焼け止めを塗布すると、300分赤くなるのを伸ばすことが出来るという意味です。しかしながら、最初に赤くなるサインが出るまでの時間は変わります。
日焼け止めは重要ですが、太陽の下にいるときは、帽子や、お肌を守る洋服を着用することも同様に重要です。1日の中で最も日差しが強い時は、直接太陽の下での紫外線暴露を避けるようにし、日焼けサロンへのお誘いは必ず断りましょう。これらの紫外線の光をカットし、小麦色の肌を人工的に作ることを目的とした非医療的な日焼けベッドや日焼けブースは大変危険です。真昼の夏の太陽よりも、5倍以上の紫外線を放出する可能性や、日焼けサロンなどすべてを制限することで、皮膚癌のリスクを抑え、皮膚の早期老化を防ぐことができます。
毎月お肌を定期的にチェックしましょう!
太陽への露出からお肌を保護することに加えて、毎月定期的に、皮膚癌の兆候が無いかどうかのお肌のチェックをすることも大切です。定期的にチェックをすることで、自分自身の肌を知るようになり、その変化に気づくことができます。痛みが治らなかったり、赤や青の色のついた小さなしこりや、形や色が変化した新たなしい、そばかすやあざなどには、特に注意を払いましょう。日中に太陽にさらされる部分、腕、足、顔、首、背中、肩や手の甲などは特に注意してください。
皮膚の異常に気付いた場合は、医師すぐに相談してください。お肌を保護するだけでなく、早期発見は、皮膚癌を予防する上でとても重要なことです。